離断性骨軟骨炎

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離断性骨軟骨炎


離断性骨軟骨炎とは、成長期(8歳~14歳)に発生する、その名のとおり、関節内の軟骨片が骨とともに離脱する障害でスポーツ動作が誘引となることがほとんどです。 
 
発生場所膝関節、肘関節が圧倒的で、足関節に起こることもあります。
 
Stageが進むと骨・軟骨片は関節内に脱落(関節鼠)、loching を起こすため、膝では半月 板損傷と非常によく似た臨床像となります。
肘では投球性肘関節障害(野球肘)の病態の1つと考えられています。 
 
早期発見・早期加療が重要です。


(りだんせいこつなんこつえん) 

離断性骨軟骨炎


離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん、Osteochondritis DissecansOCD)とは、関節内の骨およびその表面にある軟骨に生じる障害で、骨の一部が血流不足により死んでしまい、その部分の骨と軟骨が剥がれ、関節内に遊離する可能性がある病気です。
 
特に膝関節に多く見られますが、肘や足首など他の関節にも発生することがあります。
 

主な症状

  • 関節の痛み(運動後に悪化することが多い)
  • 関節の腫れやこわばり
  • 関節が「引っかかる」感じや、動かしにくい感覚
  • 関節内の不安定感やぐらつき
  • 関節がロック(動かなくなる)することもある

初期には症状が軽く、気づきにくいこともありますが、進行するにつれて痛みや関節の機能障害が顕著になります。
 

原因

離断性骨軟骨炎の明確な原因は完全には解明されていませんが、いくつかの要因が考えられています。

  • 血流不足: 骨への血流が一時的に悪くなり、その結果、骨の一部が壊死してしまうことが根本的な原因とされています。
  • 外傷: 繰り返される軽度の外傷や、激しい運動が関節に過剰な負担をかけ、発症に寄与することがあります。
  • 遺伝的要因: 家族内での発症例があることから、遺伝的要素が関与している可能性も指摘されています。

 

好発年齢

離断性骨軟骨炎は特にスポーツを行う10代の若年者に多く発症し、成長期の骨に影響を及ぼすことが特徴です。成人でも発症することがありますが、若年者よりは少ないです。
 

診断

離断性骨軟骨炎は、X線、MRICTスキャンなどの画像検査によって診断されます。これにより、骨と軟骨の状態や、剥がれた断片の有無を確認します。
 

治療法

治療は、病状の進行度や患者の年齢によって異なります。

  • 保存療法: 軽度の離断性骨軟骨炎や若年者の場合、自然治癒を期待して関節の安静を保ち、サポーターや松葉杖を使って負荷を軽減します。また、運動を制限し、リハビリを通じて関節を回復させます。
  • 手術療法: 剥がれた骨や軟骨が関節内に浮遊している場合や、保存療法で改善が見られない場合は、手術が検討されます。手術では、遊離した骨片を取り除くか、元の場所に固定することが行われます。関節鏡手術が一般的です。

 

リハビリ

手術後や保存療法中は、リハビリテーションを行い、関節の可動性や筋力を回復させることが重要です。