膝蓋骨(亜)脱臼障害

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膝関節障害

膝蓋骨(亜)脱臼障害


本病態は文字通り膝蓋骨(お皿の骨)が脱臼もしくは亜脱臼するもので、圧倒的に女子に多く発生し、骨格の先天性素因が深く関係します。
 
そのほとんどが外側に(亜)脱臼し、膝関節外傷、膝関節障害として発症します。
膝屈伸時、膝蓋骨は内外の大腿骨(太ももの骨)顆部が形成する溝を滑りますが、その溝が生まれつき浅い人は膝蓋骨との噛み合わせ(適合性)が悪く、膝蓋骨は容易に溝から脱線します。
またX脚傾向の人はQアングルと言って大腿四頭筋と膝蓋腱の角度がきついため起こしやすいと言われています。 
 
軽度のものは装具療法等で治療可能ですが、完全脱臼は剥離骨折を伴う関節血症(関節内に血が貯まる)となり、再発予防手術が必要です。


(しつがいこつあだっきゅう)

膝蓋骨亜脱臼


膝蓋骨亜脱臼とは、膝蓋骨(膝のお皿)が通常位置からずれてしまう状態を指します。
 
膝蓋骨は大腿骨(太ももの骨)の溝にはまっており、膝の曲げ伸ばしを助ける役割を果たしますが、外部の力や動作の影響で膝蓋骨が外れてしまうことがあります。
 

  • 完全脱臼: 膝蓋骨が完全に正常な位置から外れてしまった状態です。一般的に膝蓋骨は外側にずれることが多いです。
  • 亜脱臼: 膝蓋骨が部分的にずれ、完全には外れていないが、不安定な状態です。

 

主な症状

  • 急激な膝の痛み
  • 膝の変形や膝蓋骨が横に移動する感覚
  • 膝の腫れや内出血
  • 膝の可動域の制限や曲げ伸ばしが困難
  • 膝に不安定感や違和感を感じる

 

原因

膝蓋骨の脱臼や亜脱臼は、膝に対する外的な衝撃や、膝をひねったり無理な方向に動かした際に発生することが一般的です。スポーツ中に多く見られますが、先天的な要因も関与することがあります。

  • 外傷性: 直接膝への強い衝撃や、ジャンプ後の不適切な着地、急激な方向転換など。
  • 構造的な要因: 膝蓋骨の位置や大腿骨の溝が浅い場合、脱臼しやすくなることがあります。
  • 筋力の不均衡: 太ももの筋肉や膝周りの筋力が不均衡な場合も、膝蓋骨の安定性が損なわれることがあります。

 

診断

膝の変形が見られる場合、臨床診察や画像検査(X線、MRIなど)で確認します。
 

治療法

  • 保存療法: 脱臼が軽度の場合、まず膝蓋骨を整復し、膝を固定するための装具(サポーターやブレース)を使用します。また、リハビリを通じて周囲の筋肉を強化し、再発を予防します。
  • 手術療法: 膝蓋骨が頻繁に脱臼する場合や、靭帯や骨が損傷している場合、手術による靭帯の修復や膝蓋骨を安定させる手術が必要です。

 

リハビリ

膝蓋骨脱臼後のリハビリでは、膝周りの筋肉(特に大腿四頭筋)を強化し、膝の安定性を高めることが重要です。リハビリを適切に行うことで、再発のリスクを減らすことができます。