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胸骨(きょうこつ)


胸骨(きょうこつ、英: Sternum)は、胸郭の前面中央に位置する平らな骨で、左右の肋骨と連結し、胸郭の前部を形成しています。
胸骨は、心臓や肺などの重要な臓器を保護する役割を果たしており、また、胸郭の安定性を高め、呼吸の際に肋骨が動くのを助けます。
 
胸骨の構造:
胸骨は、上から順に3つの部分に分かれています。

  1. 胸骨柄(きょうこつへい、Manubrium:
    • 胸骨の最上部に位置する広い部分です。
    • 鎖骨と第1、第2肋骨が胸骨柄に接続します。
    • 胸骨柄の上縁には、くぼみ(頸切痕)があり、これが首の基部に位置しています。
  2. 胸骨体(きょうこつたい、Body of sternum:
    • 胸骨の中央部分で、最も長い部分です。
    • 2から第7肋骨の肋軟骨がここに接続します。
    • 胸骨体は、胸骨柄と剣状突起の間に位置し、胸郭の大部分を形成します。
  3. 剣状突起(けんじょうとっき、Xiphoid process:
    • 胸骨の最下部に位置する小さな部分です。
    • 幼少期には軟骨でできていますが、成人になると骨化します。
    • 剣状突起は、筋肉や靭帯が付着する場所で、特に腹直筋の付着点となっています。

 
胸骨の主な機能:

  • 内臓の保護: 胸骨は、肋骨と共に胸郭を形成し、心臓や肺、大動脈などの重要な臓器を外部の衝撃から保護します。
  • 胸郭の安定性: 胸骨は、左右の肋骨を連結し、胸郭の前面を安定させます。これにより、呼吸時の胸郭の動きを助け、肋骨が効率的に機能することを可能にします。
  • 筋肉の付着点: 胸骨は、胸部や腹部のいくつかの重要な筋肉が付着する場所でもあります。これらの筋肉は、呼吸や上半身の動きに関与しています。

 
胸骨の健康と問題:
胸骨に関連する問題としては、胸骨骨折や胸骨圧痛(胸骨の痛み)、胸骨の炎症(胸骨炎)が挙げられます。胸骨骨折は、強い外力や交通事故、胸部に強い圧力がかかった場合に発生することがあります。また、剣状突起の位置が変わることによる不快感や痛みを訴える人もいます。
 
胸骨に関連する痛みや不調がある場合は、医師に相談することが重要です。また、日常生活で胸骨に過度な負担をかけないよう、適切な姿勢を保つことが推奨されます。

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